アクリル絵画の歴史

アクリル絵画の歴史

手軽で堅牢な絵具を求めて

資料1

1920~30年代のメキシコ壁画運動などをきっかけに、屋外や大画面に使用できる手軽で堅牢な絵具を求める声が大きくなりました。 第二次世界大戦が終了すると各種の合成樹脂を原料とした絵具の開発が本格化しました。 初期の合成樹脂絵具は、専門家用の絵具としての開発ではコストが高すぎたため、家庭用の塗料として開発が進められました。
ニトロセルロースやアルキド樹脂、PVA(ポリビニルアルコール)などを使った塗料が市場に広がり、当時の作家のさまざまな表現技法の発展に大きく貢献しました。 また、1940年代後半になると溶剤系のアクリル絵具が開発されます。

アクリル絵具「リキテックス」の誕生

資料2

そして1955年、米国のヘンリー・レビソン博士が水性エマルジョンタイプのアクリル絵具の開発に成功しました。 それまでの合成樹脂絵具は溶剤を用いるため安全性や利便性に課題がありましたが、その新しい絵具は水で簡単に扱うことができ、 「liquid」と「texture」という言葉を合わせて「liquitex・リキテックス」と名付けられました。 アクリル絵具「Liquitex・リキテックス」の誕生です。
リキテックスは水で簡単に扱え、乾燥後は水に溶けないとても丈夫な画面を作り出します。 この画期的な絵具は、アーティストの様々な表現の可能性を飛躍的に広げ続けてきました。 また1960年代のアメリカを代表する芸術運動である「ポップアート」にも大きく影響を与え、 デビット・ホックニーやアンディー・ウォーホル、ジョン・ホイランドなど多数のアーティストが愛用していました。

現在のアクリル絵具

資料3

1968年に日本でのリキテックスの販売が始まってから今日まで、アクリル絵具の代名詞としてさまざまなアーティストを支え続けています。
現在では幅広いニーズに応えられるようバリエーション豊かなラインナップを取り揃えています。 アーティストや専門家向けのリキテックス レギュラータイプ、ソフトタイプはリキテックスの代表的な商品です。 ツヤ出し・ツヤ消しなどの質感の調整や盛り上げ、絵具の垂らし込みなどを可能にする40種類以上のメディウムを併用することにより、アーティストの表現は無限に広がります。
また2002年には、壁画や大画面の制作で沢山絵具を使うアーティストに向けてリキテックス ベーシックスが登場。 2009年には水で薄めずそのまま使える液状タイプのアクリル絵具、リキテックス リキッドが発売されファインアートのみならず コミックやイラストのアーティストもアクリル絵具を愛用する様になりました。

そして次世代へ

資料4

そして2010年、今までのリキテックスの品質をさらに高めた専門家向け最高級アクリル絵具「リキテックス プライム」が誕生します。 リキテックス プライムは非常に透明度の高いアクリル樹脂を使うことにより、顔料そのものの発色を最大限に生かすことができます。 また、濡れている状態から乾いた状態になるまでの色の変化を抑えよりスムーズな制作が出来るようになりました。 全80色のうち68色(全体の85%)が1つの顔料からなる単一顔料色で、混色しても濁りにくく鮮やかな色を保ち続けます。
2011年春にはリキテックスプライムのメディウム発売を控え、アクリル絵具リキテックスはこれからも進化を続けていきます。